損益計算書の見方|これだけ見ればOK!5つのチェックポイント

「損益計算書を見ても、数字が多すぎて分からない...」

そんな経営者の方へ、
実は見るべきポイントはたった5つ!

山田社長(小売業経営)
「佐藤先生、毎月の損益計算書を見ているんですが、正直どこをどう見ればいいのか分からなくて...」

佐藤税理士
「山田社長、実は損益計算書で見るべきポイントは5つだけなんです。これさえ押さえれば、経営判断の精度が格段にアップしますよ!」

📊 損益計算書とは?基本をサクッと理解

損益計算書(P/L)= 会社の成績表

一定期間(通常1年または1ヶ月)の
「収益(売上)」と「費用(コスト)」を記録し、
最終的に「利益(儲け)」がいくら出たかを示す書類です。

✅ チェックポイント① 売上高

山田社長:
「売上高は当然見ていますが、どう評価すればいいんですか?」

佐藤税理士:
「売上高は会社の成長性を測る最重要指標です。前年同月比と前月比の両方を見ることが大切ですね。」

🎯 売上高の見方

確認すべき項目

  • ✅ 前年同月比の増減率
  • ✅ 前月比の増減率
  • ✅ 四半期ごとの推移
  • ✅ 季節要因を考慮した分析

👍 良い傾向

前年同月比105%以上で成長
右肩上がりの推移

⚠️ 危険信号

3ヶ月連続で前年割れ
前月比で継続的な減少

✅ チェックポイント② 売上総利益(粗利)

山田社長:
「粗利って聞いたことはありますが、なぜ重要なんですか?」

佐藤税理士:
「粗利は事業の収益性を示す生命線です。粗利率が1%下がるだけで、年間利益が大幅に減少することもあります!」

💰 粗利の計算と目安

売上高 − 売上原価 = 粗利

業種 粗利率の目安
製造業 20〜30%
卸売業 10〜20%
小売業 20〜40%
飲食業 60〜70%

💡 重要:粗利率30%の場合、月商1000万円→粗利300万円

✅ チェックポイント③ 販売費及び一般管理費

山田社長:
「販管費って具体的に何が含まれるんですか?」

佐藤税理士:
「人件費、家賃、光熱費など固定費の管理状況をチェックする項目です。売上高に対する比率で判断しましょう。」

📝 販管費の内容と管理ポイント

主な内容

  • 👥 人件費(給与・賞与・法定福利費)
  • 🏢 家賃・光熱費・通信費
  • 📢 広告宣伝費・旅費交通費
  • 📊 減価償却費・保険料

💡 管理ポイント:月商1000万円、粗利率30%の場合
→ 粗利300万円、販管費は240〜270万円以内が理想

✅ チェックポイント④ 営業利益

山田社長:
「営業利益って、どのくらいあれば健全なんですか?」

佐藤税理士:
「営業利益は本業での稼ぐ力を表します。営業利益率5%以上なら健全企業と言えますね。」

📈 営業利益率の評価基準

営業利益率 評価
10%以上 優良企業
5〜10% 健全企業
3〜5% 普通レベル
0〜3% 要改善
マイナス 危険

✅ チェックポイント⑤ 経常利益・当期純利益

山田社長:
「営業利益と経常利益、純利益って何が違うんですか?」

佐藤税理士:
「これらは会社全体の最終成果を示します。健全な会社は『営業利益 > 経常利益 > 純利益』の順で、全て黒字になります。」

🔍 注意すべきパターン

パターン1:営業利益は黒字だが経常利益は赤字
借入金利息等が過大

パターン2:経常利益は黒字だが純利益は赤字
特別損失が発生

パターン3:特別利益で黒字化
本業の収益性に問題

📊 実践!損益計算書の読み方

A社(小売業)の損益計算書(月次)

売上高 1,000万円
売上原価 600万円
売上総利益 400万円(粗利率40%)
販管費 350万円(売上比35%)
営業利益 50万円(営業利益率5%)
経常利益 30万円
当期純利益 20万円

分析結果

  • ✅ 粗利率40%は良好
  • ⚠️ 販管費35%の内容を分析
  • ✅ 営業利益率5%は健全レベル
  • ⚠️ 金利負担20万円がやや重い

改善提案:販管費の見直しで利益率向上余地あり

📝 まとめ:5つのチェックポイント

損益計算書の5つのチェックポイント

  1. 売上高 → 成長性・安定性の確認
  2. 売上総利益(粗利) → 事業モデルの収益性
  3. 販売費及び一般管理費 → 固定費の管理状況
  4. 営業利益 → 本業での稼ぐ力
  5. 経常・当期純利益 → 会社全体の最終成果

毎月この5つをチェックするだけで
確実に経営力がアップします!

山田社長:
「なるほど!この5つのポイントだけ見れば、経営状態が把握できるんですね。」

佐藤税理士:
「その通りです!最初は難しく感じるかもしれませんが、毎月チェックを続けることで、必ず経営の勘所が掴めるようになります。一緒に頑張りましょう!」

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執筆者:佐藤憲亮
税理士・行政書士
「数字が読めれば経営力アップ」をモットーに、
中小企業・個人事業主の決算書分析をサポートしています。

 

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