税法ディベート大会は、即応力が試される場。いざという時のために自分を磨く。
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この記事の目次

はじめに

先日の日曜日、私の通っている大学院の先生が指導している
他大学のゼミ生が、税法のディベート大会(大学対抗)
に参加するということで、先生から観戦のお誘いを頂き、
面白そうなので行ってきました。

 

税法のディベート大会とは、税法のあるテーマについて、
肯定側・否定側に分かれて議論を戦わせるもので、
交互に肯定側・否定側の両立場から順番に行い、
その主張内容や、質疑応答等を審査し、勝敗を決める大会です。

 

ディベート大会は、普段勉強して議論しているようなことを、
改まった場で制限時間を設けて、多くの人が観戦する中、
どれだけ成果を発揮できるかを試す場で、相当な緊張感があります。

 

ディベート大会の観戦は初めての経験でしたが、
場所はアイキャッチ画像の法廷の様なところで行われ、
本格的でわくわくしましたし、また非常にいい勉強になりました。

今回のテーマ

今回の大会は3大学が参加し、

第一試合目は、「被相続人の過納金の還付請求権は相続財産に当たるか否か」

第二試合目は、「学校法人の学納金を法人税の課税対象とすることの是非」

第三試合目は、「所得税の配偶者控除を廃止することの是非」

のテーマで行われました。

 

討論の方法

ディベートはチームで行われ、ひとチームの参加人数は特に決まっておらず、
4人のチームもあれば、10人のチームもありました。

ただ、多すぎても意見がまとまらないこともありますので、
人数の多い少ないに有利不利はないようです。

 

戦い方の手順や時間は

➀お互いチームの立論(主張やその根拠)をまとめた書類が、
観客をふくめた全員に配布されます。

➁両チームが順番に立論を読み上げます。(各5分)

➂作戦会議(2分)

⑤両チームが順番に質疑応答を行います。(各8分)

⑥作戦会議(1分)

⑦質問等の回答を基に、相手チームの主張が間違っている点や
自チームの正しい点を述べて、結論を再度主張します。(各1分)

 

合計31分。長いようで短いです。

制限時間がありますので、制限時間が経てば強制的にそのターンは終わらされますし、
時間も意識して読み上げたり、質問したりしなければいけませんので、
非常に緊張感のあるムードの中、進んでいきます。

 

これを、肯定側・否定側と両チームが順番に行いますので、1試合で62分。
3試合で約3時間になります。それに休憩や審査員の講評等がありますので、
合計すると5時間くらいありました。

 

結果

結果は、大学院の先生のゼミ生チームは1勝1敗で、2位でした。

 

ディベートの難しいところは、その場ですぐに質問の答えを出さないといけないことにあります。
どのチームも事前に質問内容を考えてきており、非常に鋭い質問を投げかけますので、
すぐに答えられないことも多々あり、
また、質問の意味が相手チームに伝わらず、ちぐはぐなやり取りとなることもありました。

 

これについて、審査員の税理士の先生がコメントしておられて、
「こういったディーべーとの場だけでなく、実践の場でも「即応力」
というものが求められることが多くあり、この即応力を鍛えることが、
ディベートを上手くできるようになるコツ」だというようなことを仰られていました。
(正確ではないですが、だいたいこんな感じの話でした)

 

話を聞くことが重要

別の審査員の税理士の先生は、
「ディベートの場では、相手に対して質問したり、話をしたりする時間が多いですが、
実務の場面では、人の話を聞くことが8割くらいで、話すことは2割くらいしかない」
と仰っていました。

 

確かに税理士事務所としての実務に当たっていると、話を聞く機会の方が多く、
話をする機会の方が少ないです。

そもそもお客さんが聞きたいと思っていない話は、聞いても覚えられていませんし、
話を聞きたいと思ってもらう前提として相手の話を聞くということもあります。

 

しかし、いざ意見を求められても、即応力が身についていないとその場で話もできませんし、
その基礎力を身につけるために、こういったディベートの経験などが活きてくるのかなと思います。

 

おわりに

観ていて思ったのは、人前で普段通りに話すためには、慣れが必要だということ。

 

人前で話すことに慣れていないと、緊張で普段の力の半分も出せないことがあります。

税理士試験でもそうでしたが、これでもかというくらい本試験を意識して、
本試験の状況をイメージして総合問題を解く訓練をしていましたし、
同じように人前で話すということも訓練が必要です。

 

訓練をするという意味でも、普段から人前で話す機会を設けることは必要で、
今やっている事務所でのスピーチもそうですが、
将来的には、話すということを仕事の一つとしてもやっていきたいなと思っています。

 

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