大学院教授の学派を見分けるコツ。
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この記事の目次

はじめに

大学院での論文の執筆は、教授のから指導を受けて進めていき、論文指導を効率的に受けるためには、指導教授との関係性を良好に保つことが必要で、合う合わないという教授との相性も重要になってきます。

 

 

例えるなら、指導教授と生徒は師弟関係のようなものなので、指導教授の考え方の癖のようなものを知っておくと、より効率的に論文指導を受けることができます。

 

指導教授の学派を知る

税法学の分野には、大きく分けると二つの学派があり

➀金子宏教授を代表とする東京学派

➁清永敬二教授を代表とする京都学派

があります。

 

もう少し細かく言うと、北野弘久教授を代表とする京都学派寄りの北野学派なるものもありますが、ここでは割愛させていただきます。(北野学派には北野弘久教授のほかに、三木義一教授等も含まれます)

 

最近、三木先生の「税のタブー」という本を読んでいるんですが、非常に読みやすい文章です。個人的には三木先生の文章が一番読みやすいかなと思っています。

 

少し話がそれてしまいましたが、いずれにしても、修士論文を書く際は、指導教授がどちらの学派に傾向しているか知っておいた方がいいでしょう。

 

というのは、論点によっては、それぞれの学派で意見が分かれていることもあり、論文を執筆する際に、どちらの学派の意見を参考にすればいいのかの問題があります。指導教授の考え方に逆らって論文を書いてもなかなかオッケーは出にくいかなと思います。修士論文は自由にかける反面、指導教授の意向も反映されやすいので、指導教授に推しの学派がある場合は、ある程度従う様にしておきましょう。

 

指導教授の学派の見分け方

学派の見分け方は、教授に直接聞けそうなら聞いてもいいんですが、聞きにくい場合もあります。そういう場合は、指導教授の経歴を見たり、指導教授が執筆された論文を見れば、分かることもあります。

 

例えば、指導教授が修了した大学院について、教員は誰であったかを確認し、その教員がどちらの学派に属する人なのかをを調べたり、指導教員が執筆している論文の中で使っている用語などを調べたりします。

金子宏教授の代表的な書籍に「租税法」というものがありますが、この中では「税法=租税法」という意味で使われています。

➀東京学派の教授は「租税法」

➁京都学派の教授は「税法」

という言葉を使う好んで傾向にあるので、指導教授が論文でどちらの言葉を使っているかで、推しの学派を見分けることが可能です。

 

また、指導教授が執筆された論文中の引用を見て、誰の文献の引用が多いのかも、推しの学派を見分ける際のポイントになります。

 

おわりに

幸い、私の指導教授はどちらかの学派に強く傾向している感じはないので、あまり制限なく自分の書きたいことを書かせてもらえています。

 

しかし、教授によっては、教授自身の考えと合わない人が書いた文献引用は認めないということもあるそうなので、下手を打たない様、最初から教授の推しの学派を調べておいてもいいかもしれません。

 

ここまでする必要があるのかと言われれば、必ずしも必要だとは思いませんが、これらは公表されている情報から調べれば分かることなので、指導教授に直接聞けないようなら、先手を打って調べておくのもひとつでしょう。

 

 

 

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