行動経済学。それを選択したのは偶然か必然か。

この記事の目次

はじめに

物の値段やサービスの値段の高い安いは、何を基準に判断していますか?

 

私は、同じような物やサービスを、他のところではいくらで提供しているかを調べて、
比較することで高いか安いかを判断していますし、多くの人はそうではないでしょうか。

 

同じような商品であれば、どこに行ってもその値段はほとんど変わらないですが、
その中でも多少の高い安いはありますし、
消費者としては少しでも安く買いたいと思うのは当たり前です。

 

ですが、その商品を高いとか安いとか思うのは、
その人に値段を判断するためのアンカー(基準)があるからです。

 

こういった考え方は、行動経済学を学ぶことで知ることができます。
以前に、何冊か本を読んで、おもしろかったので少しご紹介します。

 

(特に「予想どおりに不合理」が面白かったです。)



 

アンカーとは

アンカーとは、次のように定義されています。

先行する何らかの数値(アンカー)によって後の数値の判断が歪められ、
判断された数値がアンカーに近づく傾向のことをさす[2]係留[3]と呼ばれることもある。wikipedia参照

 

つまり、誰もがその商品の基準となる金額を持っていて、
それよりも高いか安いかで判断をしているということです。

 

そうすると、同じような商品やサービスがない場合は、
誰もアンカーを持っていないことになりますので、値段設定が自由にできます。

 

選んでいるのではなく、選ばされているかもしれない

例えば、消費者が「松竹梅」のランクがあるような商品を買おうとするときは、
「失敗はしたくないけど、不必要に高いものは選びたくはない」という心理が働いて、
多くの人は無難な「竹」を選ぶことが多いとわかっています。

 

これを販売者側から考えると、真ん中のランクの「竹」が一番売れるのだから、
はじめから売りたい商品を「竹」に設定して、その他の「松梅」を
いわゆる「おとり」として使うことで、消費者の選択を導くことができます。

また、消費者は選択肢がある方が、自分が選んだという満足感を得られますので、
購買意欲が沸くそうです。

ただ、選択肢が多すぎると、選びきれなくなりますので、逆に購買意欲が消失します。

 

おわりに

行動経済学とは、心理学と経済学を掛け合わせた様な考え方をもっており、
アメリカで1990年代以降に急速に発展してきた学問で、まだまだ歴史は浅いです。

2002年にはアメリカの行動経済学の第一人者である、
ダニエル・カーネマン氏がノーベル経済学賞を受賞したのをきっかけに、
その後世界中に知られるようになり、日本でも研究が進められており、
少しづつその考えは広がってきているようです。

 

私は数年前に「予想どおりに不合理」を読んでから、
行動経済学という学問に興味を持っています。

といっても、書籍を数冊読んだことがある程度で知識はほとんどないんですが、
実践的な学問で面白いなと感じています。

 

私たちが日常的にしている選択が自分で選んだものでなく、
選択させられたものかもしれないと思うと、わくわくします。

そして、その考えを学ぶことで、自分にとってより良い選択を
することができるようになるのではないかと思います。

 

 

 

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