全体像が頭に入っていないと、一部分を見てもわからない。
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はじめに

先日大学院でこんな話を聞きました。

全盲者3人が、生まれて初めて「象」を触った時に、
ある人は尻尾を触り「象はふさふさしていて、細長かった」と言い、
ある人は足の爪を触り「象はごつごつしていて、堅かった」と言い、
そしてある人は鼻を触り「象はくねくねしていて、柔らかかった」と言いました。

 

「象」の全体像を知っていないと、今触っている部分がどの部分にあたるのかはわかりません。
初めての人は、自分が経験したことがそのすべてだと思いますし、
初めての人だけで議論すれば、いつまでもかみ合わないことになります。

 

その時聞いたのは、
こういうことが起こるから、全体像を知ったうえで、
今自分がどこの部分に居るのか、
どこの部分を見ているのかを理解しておくことが重要だということです。

 

「ためになるー。」というお話でした。

 

自分が今何をしているのか

この話を聞いた次の日、大学院の授業で、
私の修士論文のテーマ報告等がありました。

 

自分では、順を追って確認できるように書いていたつもりだったんですが、
聞いた人からは分かりにくい部分が多かったようで、
今全体の中のどの部分の話をしているのかを伝えるのに非常に苦労しました。

 

そして、話をしているうちに、
自分でも今どの部分の話をしているのかが分からなくなることも・・・

 

自分の考えていることを伝えるのは難しく、すぐ迷子になるので、
自分にもわかりやすい様に、図等を使ってで説明する必要があると思いました。

 

条文を見るときも同じ

また、法律条文を確認するときも、
今確認している条文は、何法(所得税法、法人税法、相続税法、等)の
どこ(通則、納税義務者、課税物件、年度帰属、等)の条文なのかを
理解しておくことが重要で、漫然と見ていると迷子になってしまいます。

 

数字を見るときも同じ

経営上の数字を見るときも、
一部分だけを見ていると間違った判断をしてしまうことがあります。

 

例えば、「売上が前年よりも増えた。」という場合、
売上だけに着目すると「前年より増えているので事業として成功している。」
となってしまうことがありますが、

事業として本当に求めるべきは利益なので、前年より原価率は増えていないか、
その他関連する支出は増えていないかも確認する必要があり、
一部分を見て判断しない様に注意が必要です。

 

「木を見て森を見ず」になってしまわないように、自分が今何の数字を見ていて、
全体像はどうなっているのかを理解することが必要です。

 

おわりに

のめり込んでしまうと周りが見えなくなって、
そのことだけに集中しがちですが、
常に自分が今見ているものが何なのかを確認する作業は必要です。

 

勉強や数字だけでなく、今自分が置かれている状況や、
客観的に見た時の立場も間違えないよう、定期的に確認していきたいと思います。