富の再分配機能から読み解くお金(社会保障)と税金の関係

はじめに

納税額を減らすとお金が溜まると考え、決算期末になるとお金を使った節税を実行しようとするのを見かけることがありますが、これは間違いです。

シンプルに考えると、税金の支払いが少ない方が手元にお金が残りそうな気がしますが、節税するためにお金を使えば手元に残るお金は減るので、資金の充実を図るなら過度な節税は逆効果です。

 

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木を見て森を見ず

手元資金が充実しているなら、お金を使った節税策を実行し、納税額を減らすことも一つの考えだと思いますが、多くの場合は資金の充実を目的として節税をしますので、節税が逆効果となることもあります。

税金とお金の関係は複雑で、節税したからといってお金が残る訳ではありません。

お金と節税のバランスをとるためには、その目的を明確にすることが第一で、お金を残したいのか、税金を払いたくないのかを考えた上で全体を見渡す必要があり、木を見て森を見ずという状態にならないように気を付けないといけません。

 

富の再分配機能

例えば、一般市民層が減税を望むのも似たようなはなしです。

一般市民層の多くは、税金を払わないで社会保障を充実させてほしいと思っているとします。

これに対して、富裕層は社会保障に頼る必要がないくらい手元資金が充実していますので、税金を払いたくないし、社会保障の充実も望んでいないとします。

一般市民層の理論は虫のいい話であって、現実は負担ゼロとはいきません。

しかし、税金が富の再分配機能を有していると考えると、一般市民層が一定の税負担をするのであれば、一般市民層は軽い税負担で手厚い社会保障を受けることが可能になります。

富の再分配機能とは
例えば、個人所得税は超過累進税率を採用していますので、所得の多い人から多額の税を徴収する制度となっていますので、これを吸い上げた国が、低所得者層等の社会的弱者に政策を打ち出すことにより、高所得者から低所得者へ富を再分配していると考えることができます。

そう考えると、本来であれば、富裕層は国の社会保障に頼らずとも自己の財産で生活の全てを賄うことができるので、国に多額の税を徴収されたくないと考えます。

これに対し、一般市民層は自己の財産を少し犠牲にし、富裕層から多額に徴収された税により手厚い社会保障を受けられることを期待しますので、一般市民層は増税を望むのが本来の目的に合致した考え方です。

一般市民層は目の前の税負担を減らすことに焦点を当てすぎるため、減税を叫び、自分達の税負担を少し減らして、富裕層の税負担を大幅に減らす。

結果、一般市民層が享受できる社会保障が手薄になってしまいます。

 

税金は何のために存在するのかを考えれば、おのずと答えは出るでしょう。

この考え方は、正しい税の機能を知るためには必要ですが、必ずしも社会がそうなっているとは限りません。前提条件として、政治がまともに機能していればという話にはなってきます...

 

おわりに

お金に囚われすぎると、節税に走って結局お金を失うことになってしまいます。

感覚的には、なかなか理解しにくいことかもしれませんが、手元資金が充実して、絶対にお金を借りる必要がない人(ほんの一握りの人でしょうが)以外の人は、しっかり納税をして、お金を貯めるという考え方を学ぶ必要があります。

お金と税金の関係を知り、これらのバランスのとり方が大事です。

 

【編集後記】

子供の小学校が5/31まで休校が決まり、下の子の保育園で登園自粛の要請がありました。

最近ますます社会の状況が悪くなってきて、毎日恐怖を感じていますし、子供たちや私たちのストレスも溜まっています。

今は何とか子供達のストレスを溜めない様に、だましだましやっていくしかないかなと。