この記事の目次
はじめに
これから事業を始めようとする場合は、ぼんやりと考えているいろいろなことを具体化していく必要があります。
私のところへ相談に来られる方は、みなさん「こういうことがやりたい!」という希望はお持ちなんですが、具体的なことは決めていないという方が多く、そういった場合まずは5W2Hについて考えてもらうようにしています。
業種によってその内容は変わってきますが、大まかに下記のことについて考えておいてもらいます。
・なぜ(Why):なぜ開業するのか、創業目的
・誰に(Who):ターゲットは誰か
・何を(What):商品やメニュー構成、価格、単価設定
・どこで(Where):立地や物件はどこにするか
・いつ(When):開業時期や営業時間帯
・どうやって(how to):業態やサービス形態、サービス提供方法など
・どれだけ(how much):店舗規模(売上規模)はどのくらいか
本日は、この開業時・創業時の具体的検討事項(5W2H)について簡単に解説していきたいと思います。
なぜ(Why)
なぜ開業するのか、会社を設立するのかの目的をしっかり持っておくことは重要です。
目的が不明確だと判断基準がブレてしまうので、結果、事業の一環性が保てず、顧客の定着や従業員の定着が思うように進まないこともあります。
また、この目的自体が他の企業との差別化の要因ともなりますので、ここはしっかりと考えておく必要があるでしょう。
初心忘れるべからずという言葉があるように、開業目的・創業目的は常に念頭においておきましょう。
誰に(Who)
誰がお客さんになるのかを想定しておきます。
ターゲットを明確にしておくことで、ターゲット層に刺さる商品開発ができますし、ピンポイントで狙ってファンも増やしやすくなります。
ターゲットは年代別、性別、地域別などの絞り方がありますので、自分の事業の強みと弱みを洗い出して考えてみましょう。
何を(What)
商品構成やメニューをどうするかです。
これは事業をやるときに既に決まっていることが多いので問題はないと思います。
ただ、ターゲットに合わせて商品構成やメニューを工夫する必要はあるでしょう。
(セット販売がいいのか、単品販売がいいのか等)
どこで(Where)
場所をどこにするのかは重要です。
特に来店型の店舗の場合、立地が非常に重要となってきますので、事前に地域の状況を調べておく必要があります。(家賃相場や人の分布など)
ターゲット層が多くいる地域の方がいいですが、新たな需要を生み出せそうなら、ターゲットを広げることが可能かも合わせて考えてみましょう。
いつ(When)
現在、どこかにお勤めの場合は退職との兼ね合いがありますので、会社との調整が必要になります。
なお、店舗の内装工事等が必要な場合は、工事の日程を打ち合わせしておく必要がありますし、また、工事費用について金融機関から融資を受ける場合は、金融機関との打合せも事前にしておく必要があります。
まずは、余裕を持った開業や創業の希望時期を設定し、その時期に合うように動いていきましょう。
どうやって(how to)
来店型なのか、訪問型なのか、ネットサービスなのか、商品やサービスの提供方法を決めていきます。
事業のコンセプトによって、どの方法が適しているのかを検討し、できるだけ他社と差別化が図れる方向に考えたほうがいいでしょう。
どれだけ(how much)
どんな事業をするのかによって、売上規模は変わってきますが、根拠を持って数字を出しておく必要があります。
例えば、飲食店等の場合は、下記計算方法でおおよその売上高を計算します。
どれぐらいの規模で売上を上げられるが分かれば、経費もそれに合わせた規模で考えていくことができます。
そして経費が分かれば、運転資金として融資を受けられる金額も分かってきます。
予測の数字作りはある程度自由に作っていくことができますが、必ず根拠を示せるようにしておきましょう。
ここで作った数字が今後の事業の指標となり、また根拠を残しておくことで実績と比較する際の改善のヒントとなります。
おわりに
本日は、開業時・創業時の具体的検討事項(5W2H)について解説してきました。
事業をはじめたいけど、何から手を付けていいか分からないと悩んでいる方は、まずは5W2Hについて考えてみてはいかがでしょうか?
いろいろとヒントが見えてくると思います。