大学院では研究計画書が名刺代わり。自己紹介は「自分は誰か」よりも「研究内容」を紹介する。

はじめに

税法大学院の入試の際には、自分がどういった研究をしたいかを明らかにする必要があり、
そのために研究計画書を作成して、提出する必要があります。

 

研究計画書は入学してからも大学院内で、
しばらく自分の名刺代わりにもなりますので、しっかりと作っておきたいところです。

 

入学してからは、誰と会っても初めましてなので、
自己紹介をいろんなところですることになります。

大学院でお互いに興味を持っていることは、
何をしに大学院に来たのかということです。

 

自己紹介の際には研究計画書の内容を話すことが多かったですし、
入学してから研究計画書に書いたテーマで実際に研究を進めていくわけですから、
その内容を頭に入れておく必要があります。

 

研究計画書

研究計画書の内容を伝えるには、
「問題の所在」はどこにあるのかを伝える必要があります。

 

恐らく、研究計画書に「研究目的」は書いていると思いますので、
研究目的を話す練習をしておきましょう。

 

ちなみに私は
「消費税法の転嫁に関する一考察(非課税取引から生じるいわゆる損税のついて)」
というテーマで研究計画書を書きました。

 

参考までに、当時研究計画書に書いた研究目的の一部を記載しておきます。

消費税の非課税取引が多くを占める事業者は、
消費税の免税事業者となることが多い。
しかし、消費税の免税事業者であっても、
課税仕入れを行った際には消費税を負担しており、
いわゆる損税(仕入税額控除ができない消費税)が生じている。

例えば、小売業を営む免税事業者は、
売上高に消費税を転嫁することは可能であるが、
医療業等を営む事業者においては、
社会保険診療収入が売上高の大半を占めており、
その社会保険診療収入は消費税法上の非課税取引となる。

かつ、その社会保険診療収入の計算は公定価格で決定されているため、
売上高に直接消費税を転嫁することが不可能となっている。

消費税は最終消費者が負担することを予定している税であるが、
医療業等では、本来最終消費者である患者が負担するべきである消費税を、
実質的には医院等が負担していることとなる。

以上の問題を解決するため、
消費税のあるべき転嫁の方法について研究したいと考える。

 

問題がどこにあって、何を解決したいのかをしっかりと伝えることが必要です。

 

おわりに

掃除をしていたら、研究計画書が出てきましたので、考えるところを書いてみました。

最初は研究テーマは「消費税」を考えていましたが、
今は「法人税」の問題を研究テーマとしています。

 

途中で研究テーマが変わっても問題ありませんので、
その時その時でしっかりと自分のやっていること覚えておきましょう。

 

自己紹介では、「自分は誰か」ということよりも、
「自分は何のためにここいるのか」を説明することが大事です。

 

最初のうちは、大学院内ではよく聞かれることなので、
自分の研究テーマは頭に叩き込んでおきましょう。

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