金銭消費貸借契約。契約を通じて人の気持ちを想像する。
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この記事の目次

はじめに

税理士事務所で仕事をしていると、
日常的に契約書を目にする機会があります。

 

売買契約書、請負契約書、賃貸借契約書等の様々な契約書を預かって、
契約内容について確認したり、
契約する際に気を付けるべき点をアドバイスをしたりすることもあります。

 

契約金額も小さいものから大きいものまで多種多様で、
自分は契約締結までの過程を経験したことがないので、

なかなかその契約の重みや契約を締結するまでの大変さというものは、
実感としてありませんでした。

 

私事ですが、先日、金銭消費貸借契約を締結しました。
いわゆる住宅ローンです。

 

金銭消費貸借契約

金銭消費貸借契約とは、金銭(お金)の貸し借り契約です。

 

「金銭」と「貸借契約」という文言はそのままの意味ですが、
「消費とはどういう意味なんですか?お金が消えるんですか?」

というご質問を妻から頂きましたので、
ここで簡単にご説明したいと思います。(間接的に説明するスタイル)

 

例えば、土地貸借契約は、契約期間満了となれば、
借りた土地と同じ土地を返さないといけないのは当然です。

借りた土地は売ったから、違う土地を返すとかはできません。

 

お金というのは、色がついていたり、不動産のように登記できるものではないので、
物理的には、手元にあるお札や小銭の所有者はわかりません。

 

ですから、お金については借りたお金と同じお金を返す必要はなく、
借りた金額と同額のお金を返済すれば、
元に借りたお金と違うお金を返してもいいということです。

 

つまり、借りたお金は消費してしまうということが前提となっていますので、
金銭消費貸借契約と言うわけです。

 

経験を通じて重みを知る

住宅ローンは金額が大きいので、相当な重みがあります。

 

今までお客さんが締結した金銭消費貸借契約書や、
金銭の貸し借りの取引はたくさん見てきましたが、
大金が動くことの精神的な重み等、感覚的なことは分かっていませんでした。

 

過去に学費は借りていますが、住宅ローンは初めてです。

やはり、経験することで分かること、
感じることはたくさんあるのだなぁとしみじみしじみ。

 

おわりに

契約書を目にする機会が多く、契約の類型は知識としてありますが、
経験することにより生じる感情もあります。

 

こういったことを感じたことがあると、
仕事への取り組む姿勢が変わるのかもしれません。
また、想像力が豊かになるのかもしれません。

 

金銭消費貸借契約を締結する際に、
その他関係書類の記入も併せて行いました。
住所・氏名を何回も書いてハンコもたくさん押して疲れました。

 

売買契約、請負契約、金銭消費貸借契約と大きな契約を立て続けにして、
非常に神経を使いましたが、とりあえずこれで契約関係はおしまいです。

あとは完成引渡しを受けるのみなので、今から楽しみです。

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