判例分析にマインドマップを使う
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この記事の目次

はじめに

大学院の授業では、一つのテーマについて事前に調べて検討し、
授業で報告・発表する機会があります。

機会があるというか、授業の多くがそのスタイルで、
報告・発表の後に、みんなで議論をして、理解を進めていくわけなんですが、
そのためにはそれぞれが事前に下調べをして、
その内容を理解して論理構成を考えないといけません。

 

論理構成がしっかりしていないと、上手く説明ができませんし、
支離滅裂で理解してもらうのが難しくなり、議論に参加ができません。

 

判決文を読むのも慣れが必要

論理の道筋を立てるためには、まず判決文を読まないといけません。
最初は判決文を読んでもちんぷんかんぷん。

判決文をどう見たらいいのかもよくわかりませんので、
最初のうちは判決文をいきなり読むのではなく、
著名な先生方が書いた判例評釈等を読み、事案の概要を理解した上で、
判決文を読んだほうがいいかと思います。

 

判例評釈は判決文を短く重要な部分だけをまとめていますので、
ポイントを知った上で、判決文の全文を読むとわかりやすいです。

ただ、判例評釈はあくまでその事案について評釈をしているものなので、
判例評釈を書かれた先生方の意見に流されすぎないように注意する必要はあるかと思います。

 

論理の道筋を立てる

論理の道筋を立てるには、
私見としてどういう結論にもっていくのかを決めないといけませんので、
まずは判決文の中で、自分がおかしいなとか、疑問に思ったところをピックアップしていきます。

 

そして、その疑問点について、通説ではどう判断されているのか、
類似判例ではどういった判断がされているのか等を調べ、関係する文献等にも当たります。

その中で参考にできそうな部分を引用したり、参考にしたりして、根拠を付して私見を述べていきます。

 

マインドマップを作ってみる

議論するための下準備としては、上記の様な手順で進めていくんですが、
論文を書くとなると、相当な量の判例や文献に当たらないといけないですし、
相当な時間を要します。

 

文献や掛かる時間が増えると自分の考えにブレが生じてきますので、
論理構成をしっかりとしておく必要があります。

 

そして、その論理構成は判例ごとにマインドマップのようなもので
流れをまとめておくと自分でもわかりやすいので、最近作っています。

マインドマップは「X Mind」という無料のソフトを使っています。

 

これは作りかけのものですが、こんな感じです。

 

おわりに

論理構成がしっかりできていると、
話が飛んでしまっても今どこの話をしているのかが分かり、すぐに軌道修正が可能です。

 

また、質問は思わぬ角度から飛んできますので、
全体の流れや構成がしっかりと頭に入っていると、
そういった質問にも正確に答えることができます。

 

細かい部分は頭の中に入っていなくても、
どの部分の質問をされているのかを理解できれば、
すぐに資料を確認することができますので、
全体の流れや繋がりを理解することを意識しています。

 

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