資金繰り改善の考え方~5つの改善策を解説~

はじめに

こんにちは、京都市中京区の税理士、佐藤憲亮です。

 

資金繰りが厳しい、という相談はここ最近増えてきたように思います。

特に飲食店等は、緊急事態宣言の影響を直接的に受けていますので、非常に厳しい状態になっています。

 

資金繰りの改善には、まずは現状を把握して、次に売上アップと無駄な費用を削ることを考え、利益が出る体質にしていく必要があります。

そうは言っても売上アップは簡単な話ではないので、今日は売上アップ以外の資金繰り改善方法をいくつか紹介したいと思います。

 

資金繰り改善策

基本、回収は早く、支払いは遅くすることにより資金繰りは改善します。

具体的方法を5つピックアップしましたので、下記で紹介していきます。

 

①売掛金の回収を早くする

②支払いを遅くする

③在庫の見直しをする

④金融機関から融資を受ける

⑤予定納税額が多い場合は仮決算をする

 

①売掛金の回収を早くする

売掛金の回収を早くすることは、資金繰りを良くすることになります。

金額が大きい取引については、先に一部でも回収できれば資金繰りに余裕が生まれます。

また、回収期日が過ぎているのにまだ回収できていない売掛金がある場合は、支払いの催促をする必要があります。

できるだけ回収漏れがないよう、早いサイトで回収できるような工夫が必要です。

 

②支払いを遅くする

支払いを遅くすることも、資金繰りを良くすることにつながります。

定期的な取引を行っている先に対して常に現金で支払いをしている場合は、掛取引にすることができるかの確認が必要です。

当月の仕入代金を翌月末支払い等にすることができれば、そのぶんの支払いを遅らせることができます。

 

①②について、例えば、1/1に100円で掛けで仕入れた商品を、1/10に120円で現金販売、そしてその掛け代金は2/28払い(翌月末払い)とした場合。

この場合のお金の動きは、1/10に120円回収→2/28に100円支払いとなり、手元資金の持ち出しを要せずに支払いができますので、資金繰り的に有利になります。

自分が支払いを先延ばしにしたいのと同じように、買い手側も支払いを先延ばしにしたいと考えていますので、なかなか例の通りにはなりませんが、回収は早く、支払いは遅くにすると資金繰りは良くなります。

(いつ締めのいつ払いになるかは、業者間の力関係や交渉によってきます。)

 

③在庫の見直しをする

資金繰りを考える上で、商品の在庫量が適正かどうかの見直しも有効です。

商品を仕入れてから販売するまでに相当な期間を要しているのであれば、その商品は在庫過多となっている可能性があるので、仕入れ量や仕入れの時期を見直す必要があります。

在庫を持つということは、お金を在庫として固定するということなので、動かない在庫は極力持たないようにする方がいいです。

また、販売できないような在庫は廃棄することにより、「商品廃棄損」として損失計上することができ、税負担を軽減することにつながりますので、不要な在庫を処分することも検討しましょう。

 

④金融機関から融資を受ける

先に材料を投入して、完成引渡し時に売上が立つような建設業などの業種は、先行して多額の資金が必要となりますので、手元資金だけでやりくりするのは大変です。

そのため、売上が立つまでの間、銀行等から手形貸付で融資を受けることが多いです。

 

なお、その他の業種の場合でも、普段から取引のある銀行等に相談し、既存融資の借換による一本化も資金繰り改善の一つの方法です。

既存融資を一本化することができれば返済期間を伸ばすことができ、毎月の返済額を減らすことにつながりますし、融資を受けて運転資金の足りない部分を補うことも一つの方法です。(上乗せによる借換)

 

また、選択肢としては、融資時当初の返済予定を変えるリスケジュールという方法もあります。

ただ、リスケジュールをすると今後の新規融資が見込めなくなりますので、今後の望みがある場合はしたくはないです。

しかし、背に腹は変えられませんので、新規融資を受けられない、又は既存融資の一本化をしてもキャッシュフローがマイナスになる等、切羽詰まった状態であればリスケジュールを選択するべきです。

 

⑤予定納税額が多い場合は仮決算をする

前期の納税額が一定以上となった場合は、当期の中間において前期納税額の半分の納税が必要になります。

ただ、当期の中間の実績により計算した税額(仮決算による税額)が、当期の予定納税額より少なかった場合は、仮決算により計算した税額を納税することにより、支払いを減らすことができます。

その他、経常的に消費税の還付が発生する可能性がある業種(貿易業等)は、毎月消費税の還付申告を行えば、早い段階で支払った消費税の還付を受けることができますので、資金繰りが良くなることがあります。

 

おわりに

本日は、資金繰りを改善させる方法について、5つピックアップしてご紹介してきました。

その他にも資金繰りを改善させる方法はありますが、まずは現状把握が必要なので、資金繰り表等を作成してお金の動きを見つめるところからはじめていきましょう。

お金の動きがわかってきたら、どこを改善すべきかの道は見えてきますので、悪いところを集中的に改善していく。

それでも厳しければ、上記のような方法で資金繰り改善策を実行していくことになります。

何でもそうなんですが、早め早めの動き出しが重要となってきますので、安全な状態のときから少しづつでも進めていきましょう。