大学院修士課程と博士課程の違い
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この記事の目次

はじめに

専門的な知識を習得し、実践的な知識を身につけることを目的として大学院があります。

 

多くの大学院では、”修士課程”と”博士課程”という二つの課程がありますが、これらの違いを知らない人は多いんではないでしょうか。この記事では、知っているようで知らないその違いについて、説明していきます。

 

なお、これから税理士試験の科目免除が可能な大学院に行こうかと考えている方は、こちらの記事を参考にしてください。

 

修士課程

修士課程とは通称であって、正式には「博士課程(前期)」といいます。

 

大学院で修士課程を修了して学位を取得するためには、2年間で一定の単位を取得して、修士論文を執筆し、その修士論文についての中間報告や口述試問をクリアすることにより、結果として大学から学位の認定を受けることができます。

書いた論文は大学院内に保存され、学会等に報告する機会がなければ、修士課程の論文はどこにも公表されません。

 

予定通り論文執筆が進めば、2年間で修了することになりますが、人によっては3~4年かかる場合もあります。

大学院は単位を取れば自動的に修了できるというものではなく、修士論文を執筆するにあたり研究した内容について、腹の底から理解しているかを試されますので、自分の研究成果を自信をもって説明・報告することが重要です。

 

上でも述べた様に、論文の執筆が一番重要で大変です。

多くの人は、大学生の頃に書いた卒業論文が人生で初めての論文執筆で、その後”論文を書いた”という人は稀で、そういう人は大学院で書く修士論文は人生2回目の論文ということになります。

 

修士論文の執筆に当たっては、研究だけでなく、論文執筆の基礎部分の勉強も重要です。大きくは変わりませんが、専攻によって論文の書き方が異なります。基本的なことは授業内で指導があると思いますので、そちらに従うのがいいかと思います。

 

ただ、私の場合は、法律(税法)論文を書かないといけないので、正確な条文の読み方を知らないと話になりません。そのために、まずは、条文の読み方を勉強しました。

 

その際に、法制執務用語研究会の「条文の読み方」を参考にしました。おススメです。

 

博士課程

修士課程を修了して、修士号を取得した後に、さらに研究を続けていきたいという場合には、博士課程(博士課程(後期)、ドクター)で、さらに3年間研究をすることができます。

 

博士課程でも論文を執筆することになりますが、修士課程よりもさらに深く研究に没頭していかないと、学位を取得するのは難しいそうです。そして、執筆した論文は一般に公表されることになります。

 

博士課程では修了することよりも、研究をして成果を出すことの方が重要なので、3年という期間に縛られずに、その後何年も研究を続けていくという人も多いようです。

 

豆知識

大学院には、修士課程しか設置されていない大学院、修士課程と博士課程の両方が設置されている大学院があります。

前者の大学院で修了した場合は、修士課程修了者と言いますが、後者の大学院で修士課程を修了した場合は「博士課程(前期)」修了者と言います。

 

つまり、終了した大学院が博士課程を設置しているかいないかで、正確な肩書が変わってくるということです。

 

ぱっと見には、その違いは分からないかもしれませんが、例えば、名刺等に肩書を載せるとき「修士課程修了」と書くのか「博士課程(前期)修了」と書くのかで何か凄みが違うような気がします笑。

 

いずれにしても、肩書等を載せておけば、名刺を渡したときの話のネタにでもなるのかなと。

おわりに

大学院に入る前は、修士課程と博士課程という制度があるということは知っていましたが、その違いまでは知らないという人が多いです。

 

また、大学院の博士課程にもいこうと思う人は、具体的に研究したいことがある人になりますので、人数は少ないです。

 

修士にしても博士にしても、論文を執筆する必要がありますが、論文を書くことだけが目的ではなく、そこに至るまでの研究過程が大事です。どんなことでも一つのことに集中して没頭することで人としての深みが作られるような気がします。

 

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