判決文の読み方。読みにくい文章は自分が読みやすいように読む。
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この記事の目次

はじめに

大学院の授業や修士論文を書くにあたって、
数多くの判決文を読まないといけません。

 

また、判決文を読んで自分の意見を文章にする必要があります。

 

判決文は、非常に小難しい文章が書いてあって、
慣れていないと何度読んでも意味が分かりません。

 

現に、私も1年前は何度読んでもちんぷんかんぷんで、
一つの判決文を読んでぼんやり理解するだけでも何日もかかりました笑。

 

今でも読むのは大変ですが、1年前に比べると、
読むスピードが早くなったように感じます。

 

判決文を読む

何よりも小難しい文章に慣れるということが大事なんですが、
読む際の工夫は必要です。

 

私は「素読み」を何回もします。

 

判決文を見たことある人は分かると思いますが、
判決文は細かい字でひたすら文字が書いてあり、
また判決文を書く人によって書き方が違ったりします。

 

しかも、一つ一つの文章がやたら長い。

 

これを全部頭から読んで、
何が書いてあるのか理解することは非常に厳しいです。

 

頭からじっくり読んで理解したいという気持ちはわかりますが、
まずは飛ばし飛ばしでさっと斜め読みをしましょう。

 

その中で、気になった単語や文章があれば、
とりあえずしるしをつけておく。
そして、また最初に戻って1回目より少し詳細に読んでいく。

 

そうすると、1回目に気付かなかったことや、
1回目にしるしを付けたところの周辺が見えてきます。
これを何となく内容が分かるまで続ける。

 

そうすると、この判決文での大事なキーワードがいくつか見えてきますので、
そのキーワードについて裁判所はどう判断しているのかを確認します。

 

私は覚えたり理解しようとするときは、
同じところを短時間に何回も読む方法を取っていて、
税理士試験の理論暗記でも短時間で繰り返して暗記をしていました。

これと同じ理屈で、難しい文章は何度も読むようにしています。

 

難しい文章は自分の読みやすい方法で読むことが必要です。

 

私見を書く

判決文が読めたら、次は判例評釈を見るのが分かりやすいでしょう。

判例評釈から入ると、評釈者の視点からでしか判決文を確認できませんので、
自分が取り上げる主要な裁判例の場合は、
できれば最初に判決文を確認した方がいいと思います。

 

そうして判例評釈から自分の考えと合うようなものを見つけて、
私見を書く。

 

また逆の場合もあり、
評釈者の意見に賛同するように自分の考えを書いても大丈夫です。

 

むしろ、後者の方が多いと思います。

 

修士課程の院生は自分独自の意見を求められてはいませんから、
有識者が述べた考えに乗っかることが常套手段です。

 

自分の考えを持っていたとしても
「既に誰かが考えた理論であることがほとんど」
ということは知っておきましょう。

 

おわりに

難しいものをいかに簡単にするかが頑張りどころです。

以前に判例を理解するには図解を入れるという記事を書きましたが、
これも同じような話。

 

判決文は「これから一生を通じて読まなくてはならないもの」
になる可能性もあるので、
早いうちに自分なりの読み方を構築しておきましょう。

 

 

 

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