この記事の目次
はじめに
税理士試験本試験の日程は、おおよそ毎年8月初旬。
税理士試験受験生は試験が終わるまで自由時間は全て勉強に充てないといけません。短期間で全てを合格できたのなら気にすることもないんですが、受験が長期にわたると、試験を受けなくなっても後遺症が残ります。
私は受験が長期化していました。
大学院に通いだしてからは税理士試験を受けなくなりましたが、試験日が近づいてくると今でもソワソワ・ドキドキします。
どうやら税理士試験を組み込んだ生活サイクルが体に染みついてしまったようです。
今回は、税理士試験に夏の楽しみを奪われ続けた男の話です笑。
税理士試験受験生の夏休み
税理士試験勉強をしているとき(比較的受験経験が浅いとき)は、「試験が終わったら遊びに行こう」と考えて試験勉強の励みとしていました。
まさに、ニンジンをぶら下げられた馬のごとく試験勉強をやっていましたが、長年これをやっていると、その効果も薄れてきて「どうせ試験終わっても遊べないんでしょ?だったら今から遊んじゃいなよ!」と悪魔のようなささやき声が聞こえてきます。
そして、毎回その悪魔の声に負けていたのが私笑。最後まで集中力が続かない年は当然不合格でした。
さらに、試験に受からず長期化してくると「昨年はあの時に遊ぶことを考えたから落ちたんだ」と実際に遊んでいたことだけでなく、遊ぶことを考えることも悪だと変な方向へ思考が走ってしまい、どんどん自分を抑えつけていき、試験後には精も根も疲れ果て、何もしたくなくなっていました。(絶対病んでたわこれ笑)
受験経験が浅いときは、その解放感から遊び倒すことしか考えられませんでしたが、長期化してしまうと、過去の経験から「これくらいの出来感の時はダメなときが多い」とかネガティブに考えてしまうようになり、試験後も徐々に自分を解放できなくなっていったように思います。
そして、試験勉強を優先して、どうしても仕事がサボり気味になってしまうので、試験後しばらくは仕事にも精を出さないといけません。
さらに、試験勉強のために有給休暇をまとめて取っていたので、その後に続けて休みは取りにくく、そんなこんなで気づいてみれば9月・・・私の夏休みは毎年どこかへ消えてしまっていました笑。
大学院生の夏休み
大学院に行ってからは夏も冬も多少の遊ぶ時間は取れるようになりました。無理に自分を抑えつける必要もなくなり、やっと元の自分に戻れたような気分でした。
M1の時は、夏休みの課題や後期の授業の準備等があるので、そこそこ忙しくなりますが、夏に全く遊べないということはなく、合間合間で息抜きをすることは可能です。
私の場合、M2は夏休みの課題等は一切なく、後期の授業の準備も必要なかったので、やらないといけないのは、論文の執筆を進めていくことだけでした。(論文の執筆も順調だったので、精神的には安定していました)
大学院M2の夏は、比較的自由時間が多く取れたので、大学院に通いながら税理士試験を受けるなら、M2の時の方が余裕を持てるかなと思います。
税理士試験受験生は修行僧
本試験にピークをもっていくために、直前期は猛勉強が必要です。私も本気の年は、直前期と言われる5月~8月までは猛勉強しました。
特に本試験1か月前からはペースを上げていきます。
覚えたことを忘れないように、自分の間違いやすい箇所を潰していくため、自分で決めた予定を確実に消化して、朝起きてから寝るまでをルーティーンのようにこなしていました。
朝は5時半~6時頃に起きて勉強し、出勤して昼休みに勉強、仕事は定時で上がり、夜は自習室で疲れ果てるまで勉強、そして家に帰ったら寝るだけ。
無駄に口を開くと理論が口から抜けていきそうな気がしていましたから、あまり人と話さないようにし、髪の毛にも理論が蓄積している様な気がしていたので、髪はぼさぼさ、試験休み期間中はひげも伸ばし放題、もはや修行僧のような毎日でした。
一度修行の道に馴染んでしまえば、このペースを崩したくないのでその状態を続けようとします。
しかし、無理は続かず体に支障をきたしてしまい、一度立ち止まり考えるきっかけにもなりました。なんでもやりすぎは禁物です。私は修行僧の様に生きられませんでした。
おわりに
税理士試験の受験歴が長いせいか、心に傷があり、夏になると今でもその傷がうずきます笑。
税理士試験が長期化してしまうと、不合格となり傷つくことを恐れるようになっていきます。自分で、ここまでの努力なら不合格でも言い訳が出来るだろうというラインを勝手に引き、ダメだった時の言い訳を常に懐にしまっていました。
しかし、長年の経験から分かるのは、税理士試験は自分で勝手にラインを引かずに、常に前を向いて突き抜けて努力できる人から受かっていくということです。
いずれにしても、みなさんにととって今回の税理士試験が、人生の大きな一歩となる様に祈っております。